ライジングサンロックフェスティバル 2015
ライジングサンが終わって急激に気温が下がり、日中も半袖の洋服では寒いくらいになってしまった。
・RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015in EZO に行った
今回たくさん登場する古川君a.k.a.”アーバンフェスおじさん”
8月14日から16日朝までの2.5日間、6度目のRSRに行ってきた。
前日の天気予報でまさかの傘マークが出たが、なんとか土砂降りにはあわず、快適に過ごすことができた。
前回はテントサイトを6つ繋げ、瞬間最大で20人オーバーの大所帯だったが、今回はレギュラー5人/MAX8人、サイトも3つの比較的コンパクトなキャンプに。
毎年嫁も一緒だったが今年は子とお留守番、俺を快く(?)送り出してくれて本当にありがとう。
・出発、サイトの設営
前日にはいつものように古川がウチに宿泊、他にもたくさんの友達が遊びに来てくれた。
前回は6区画固めて確保するために弟が前日から並んでくれたが、今年は3区画なので当日の早朝に出発。7時くらいに会場内駐車場付近で身軽な弟チームが降車、ヘブンズゲートのオープン待ち列へ向かってもらう。10時のオープンと同時にテントサイト確保に走ってもらう作戦だ。
会場内駐車場チケット確保に失敗したのでやむなく会場外駐車場に駐車し、おじさん二人で荷物をすべてカートに括り付けてハピネスゲートのオープン待ち列へ向かった。
この後すぐに固定用ゴムバンドが千切れ荷物が崩壊。消える笑顔。食い込むザック。震える膝に滴る汗
ようやくハピネスのゲートにつき、チケットをリストバンドに交換。本格的に待機列ができるとみなそれぞれのスタイルでリラックスし始めた。このあたりの余裕はヘブンズゲートにはない魅力だ。
アーバンフェスおじさん。オープン待機中に圧倒的な快適性を周囲に見せつける
誕生日おじさん。負けじとゴザでルンペンスタイル
10時のオープンで弟チームがテントサイト確保に走っているはずなので、おじさん二人は超重量の荷物を引きずりながら牛歩作戦でサイトへ。ところでウチは競争率や利便性のバランスからここ3年間テントサイト”メロン”を選んでいるのだが、レストランコーナーの端にある「メイクアップブース」のBGMがとにかくうるさい。今回もタープをたてながら何度も「うるせえ!」と叫んだ。
30分以上かけてテントサイトに着き、タープやテントを展開、何はともあれビールの用意をして乾杯。
ライジングサン2015ベストアクトこと自前のビールサーバー。今年は特に美味かったような気がする
落ち着いてビールをすいすい飲んでると弟のtwitter友達が5、6人でやってきた。今回二日間3人で20リットルのサッポロクラシックをやっつけなければならない計算だった我々、酔いで気も大きくなり「おう飲め飲め!」とビールを振る舞った。それに伴って自分のペースもさらに加速。
ついでにライムを切って塩を用意してテキーラのショットもいくつか。結果的にライブ開始前に完全にできあがってしまった。
アーバンフェスおじさん。最新モデルの高床式テントでオリジナリティーと機能性を追求
・15:30 二階堂和美(BOHEMIAN GARDEN)
ビールを一杯酌んでREDのサニーデイサービスをちらっと通過、ボヘミアンまで遠出して二階堂和美へ。正直この時間帯はこれ!と言うのはなくてたまたま気が向いただけだったのだけれど、めちゃくちゃ良かった。
俺は酒が入ると泣き上戸になる場合があって、今回のRSRでも何度かあったのだけれどアルコールで感受性がブーストし「ここで歌ってくれてありがとう…」という感動に襲われた。”いのちの記憶”では口をへの字にして泣いてしまった。サングラスで隠せてた自信がない。
ニカさんの歌は単純な技巧を超えて全てを許容してくれそうな包容力があった。
・18:10 ハナレグミ(RED STAR FIELD)
ほとんど記憶が無い。
というか、ハナレグミを見てテントに戻ってきて一人でテキーラをグビグビ飲んでしまい、地面にゴザを敷いて寝てしまった。その後見る予定だったアジカンも、レベッカも、フライデーナイトセッションも全部パス。
本当に後悔している。隣のテントから「アジカンマジで最高、昔の曲たくさんやった!」というはしゃぎ声で一度目が覚め、自分の蛮行に気がついてテントで寝袋をかぶった。
・二日目
前日20時くらいには寝てたから超元気。今年はシャワーも予約せず自前のタンクの水でシャンプーし、身体をタオルでごしごし拭いて済ました。(アーバンフェスおじさんはシャワーブースを予約、深夜には待ち時間も無くスムーズに利用できたとのこと)
寝起きのアーバンフェスおじさん。朝飯にホットサンドをご用意したところ「卵が入っていればもっと良かった」とのご指摘
ホットサンドを焼いてテントの皆に振る舞い、ぼけっとしていたら去年に続きtwtter友達の甘藍さんがスライディングで登場(痛そう)。前日に懲りず9:30には二つ目のビール樽をサーバーに接続した。
しばし談笑し、甘藍さんと入れ替わりで前日と同じ弟のtwitter友達集団が。「このビール乞食どもが!」と言いながら笑顔でコップを用意してたらなんと俺の誕生日を祝ってくれに来たようだった。ありがとう!と言いながらまたすいすい飲み進める。
ついに三十路の大台に乗ってしまった。
前日の酒で目が開いていない、迎え酒誕生日おじさん
そうこうしているとライブが始まる時間になり、今日こそはたくさん見るぞと気合いを(主にテキーラで)入れてテントを出た。
・13:00 森は生きている(BOHEMIAN GARDEN)
一時期えらく評判が良かった森は生きているをちらっと見にボヘミアンまで歩いた。
イメージと全然違うフロントマンの熊みたいな風貌に面食らいながらも、曲の尺をかなり長くとっての後半のセッションっぽい場面はかっこよかった。
ドラムと、特にキーボードの人が「顔で演奏する」タイプのプレイヤーで目が離せなくて、ステージとの距離が物理的な意味以上に近く感じることのできるボヘミアンの魅力にマッチしたいいライブだった。
・13:40くらい miwa(RAINBOW SHANGRI-LA)
「こんな時でしかそのご尊顔を拝めるタイミングはない」と森生きを途中で切り上げて隣のステージ(と言っても歩いて10分近くかかる)のmiwaへ。
案の定レインボウシャングリラのテントからはどっさり人が溢れていて、かき分けてどうにかmiwaの小さな姿を目の端に捉えることができた。「ライジングサン、私は初めてなんですけれど、はじめてのひとー!」などと優等生なmcをしていて、そのブレない姿勢に好感を持った。
・14:00 clammbon(RED STAR FIELD)
この春のアルバムを気に入って聴いていたので、ものすごく楽しみにしていたクラムボン、早めに行くと耳になじんだ曲が聞こえてきて、リハではなればなれとfolkloreをやってスタート前からまた口をへの字にしてしまった。
とにかくセットリストが良くて、熱心なリスナーでない自分もほぼ全て口ずさむことができた。ライジングサンは意外にも11年ぶりだそうで、なるほど気合いの入ったキラーチューンの詰め合わせ。
「もう結構なおばさんだよな」と思っていた原田郁子の声はもちろん身振りやトークが全てとにかく魅力的。(逆にミトさんの軽口なキャラはちょっと苦手)
絶対にまたライブを見たい。
・16:40 cero(RAINBOW SHANGRI-LA)
クラムボンの後に見るつもりだったRED STAR CAFEのACOはパスしてテントに戻り、今回一番楽しみにしていたceroに向けて休憩&飲酒。
シャングリラのテントは溢れると予想して早めに移動、前の方を確保してじきにリハが始まり、マウンテンマウンテンを不意打ちでくらってしまった。
アルバムのオープニング曲C.E.R.Oで始まり、エレファントゴーストやSummer Soul、船上パーティーとアッパー目な曲が続いて我を忘れて身体を動かしていたが、中でも7曲目にやったContemporary Tokyo Cruiseが今も一日に一度は思い出すくらいよかった。
動画の3:30くらいからのためてためて爆発させるところ、高校時代に陸上で足腰鍛えておいて良かったと思うくらい垂直にジャンプした。
この祝祭感が凝縮されたような音楽を、雑念を消してより濃く濃く堪能するために酒を飲むし、他のライブじゃ体験できない享楽を得るために高い金を払って重い荷物を運んでライジングサンに足を運ぶ。ceroのステージだけじゃなくてライジングサンに今年も来て良かったと思う瞬間だった。
ところで俺はライブで頭上に上げた手をずっと同じテンポで降り続けるタイプのノリ方がいつまでたってもでず、その都度思い思いのオリジナル・ダンスを周囲に披露しているのだが、このステージで偶然前に立っていた男性が俺もよくやる”手を強めにグーに握って肩くらいの高さでゆっくり前後に揺らす”動きをしていて、妙なシンパシーを感じて嬉しくなった。
・17:40くらい レキシ&二階堂和美(SUNSTAGE)
ceroが終わり、ぽーっとしたままサンステージへ向かった。
レキシは相変わらずふざけつつも上手に音楽にまとめるし、途中から見ても十分に楽しかった。ただ、前日ソロの素晴らしいステージを見た後だとニカさんが一生懸命無理してふざけるいるようにも見えて、少し切なくなった。
・19:10 安全地帯(SUNSTAGE)
伝説を見た。
このステージの凄まじさを伝えるきる日本語を持ち合わせていないので箇条書きにします。
・開始10分くらいDJが一人で安全地帯のEDMミックスを流し続ける
・モニタに映るDJのTシャツに「CC GIRLS」の文字
・女性ダンサー2人登場。動きに少しキレがない
・青田
・メンバー登場、最後にうめき声を上げながら玉置登場
・「じれったい」「悲しみにさよなら」の二曲で、大円団
・客ぽかーんの後アンコール
・玉置ソロ登場、アコギ一本で「田園」、アコギも捨てて「夏の終わりのハーモニー」をアカペラ、去る
・客ぽかーん or 涙
ライブの構成がめちゃくちゃなんだけれど、音楽的にそれ以上めちゃくちゃにかっこよかったので「なんだよあれ!!」とならない。玉置の歌唱力はもちろん、長めにやってたギターのソロも最高。
見たあとに鳥肌がしばらく止まらなかった。何千人が目撃したのはわからないけれど、確かにあの夏の夜僕らは物の怪の類、妖怪に近い何かを見た。
・21:00 Perfume(SUNSTAGE)
多分これはプラスチックみたいな恋なんだけれど、ライジングサン以降、嫁と子が寝てから一人で何度も何度もPerfumeの動画を見続けている。
余り気にとめて聴いたこと無かったけど、1曲目のPick Me UPがとにかくかっこよかった。ちょっとざわついて「お、はじまるか」くらいに眺めてたらイントロの一音でテンションがフルスロットルになって叫びながら飛び跳ねてしまった。
Perfume、正直三人が居なくても十分に成立する、改めてバキバキのテクノだと思い知らされた。
逆に、三人が踊っていることで視覚的にどこに向かって熱狂すればいいかが明確になることがすさまじい効果を生んでいた。僕らバカなオーディエンスはダーツを持たされてもどこに向かって投げたらいいかわからない。そんな中で熱狂の的になる三人が居てくれて本当に助かった。口パクなんて本当にどうでもいい。すごくかわいいから。
mcもおしゃべりのクオリティがレキシ並み。ただレキシより圧倒的にかわいい。
Perfumeが聖飢魔IIの話をする→観客「蝋人形にしてやろうか~!」→あ~ちゃん「……なんで?」のっち「後で説明しとくから」
— 甘藍 (@kanran) 2015年8月15日
・22:00 東京スカパラダイスオーケストラ(RED STAR FIELD)
アイドルにハマる気持ちを少し理解しつつ、偶像崇拝をどうにか途中で切り上げてレッドのスカパラまで移動。
始まってすぐにモッシュに突っ込み、汗を流した。正直スカパラの曲はよく知らないので、中盤クリープハイプのボーカルが出て来た頃には完全に飽きてしまい、途中で後方に下がったけれど、サンステージのPerfumeと同じくらい居るんじゃないというくらい人が集まっていた。
一度テントに戻り、休憩&最後の飲酒。
タイ料理屋のブース前で軽快にランニングマンの動きをするアーバンフェスおじさん
・1:10くらい 竹原ピストル(BOHEMIAN GARDEN)
ボヘミアンまで徒歩20分、地べたに座って若干押していてお目当ての竹原ピストルまで時間がありそうだなと思っていたら寝てしまった。弟に起こされて若干薄い意識の中”LIVE IN 和歌山””オールドルーキー””俺のアディダス””ファイト”どれも強く印象に残った。
ちゃんと歌詞を聴き取れるということはすばらしい。
テントに戻って 2:30くらいに就寝。そのあとのkjソロがすごく良かったらしいが、一日目の「二組だけ」よりはかなりアクティヴに動けて満足できた。
・撤収
アーバンフェスおじさんの夏が終わった
8:30には全員起きてだらだらと撤収、車に乗ったのは12時近くになった。
年々テントサイトで飲酒する時間が増えていき、去年で懲りたはずだったのに1日目はまさかの「二組しか見ない」という蛮行。ライジングサンに限らずタイムテーブルを考える際に重要なのは”ステージ間の移動距離”なのは誰でも気づくんだけれど、”1ステージ鑑賞後の疲れ”は年齢を重ねる毎に読めなくなって「次、いいや、テントで酒飲も…」のハードルがめちゃくちゃ低くなる。
これが良くないのか…
省みるに、俺はこのイベントで”ライブ”と”キャンプ”を”同時に”、”完璧に”楽しもうとしてしまい、飲酒によってそのバランスを保てなくなってライブを蔑ろにしてしまっていると考えられた。
そのバランスをよりライブ寄りにしていくために来年からは「ライジングサン以前に一度キャンプに行って、その欲求をあらかじめヌいておく」という対策を講じる決意をした。来年はしこたま飲んでめちゃくちゃライブを見るぞ!