吉田ヨウヘイgroup『Smart Citizen』を聴き、リリースツアーに行った。そこでhitsujiのLIVEを見た。
夫です。
このブログでは買ったCDの感想、見た映画の感想をできるだけ書くようにしている。
そうすることでなけなしのお小遣いから金を払ったコンテンツを能動的に楽しむようにしようと思ったからだ。実際、そうなってきていると感じる。
また、2年半前に東京から札幌に移り住んで、LIVEに行く頻度も増えた気がする。
これは「あのバンドもこのバンドも東京ではいつでも見れる」から「あのバンドが札幌に来る!行くしかねえ!」というスタンスに変化したからだろう。アンテナの感度も良くなった。
・吉田ヨウヘイgroup『Smart Citizen』を聴いた
吉田ヨウヘイgroup(以下YYG)は文字通り吉田ヨウヘイ(gt,sax,vo)を中心に、ギター、ベース、ドラム、キーボード、サックス、フルート、ファゴットの8人編成のバンド。
今年のフジロックにルーキー枠で出るということで知り、タワレコで偶然この2ndアルバム『Smart Citizen』を試聴、ceroを初めて聴いた時に似た衝撃を受けた。
m2『BOULEVARD』、アルバムのリードトラックといえる曲。
イントロのフルート一発で「このCD買おう」と思わされた。
8種類の楽器が複雑に重なってるはずが、バンドサウンドとしてスッと耳になじむ。
ヴォーカルの声がクセがあるというか、あまり上手じゃないのもむしろ好印象に感じるくらいメロディーがかっこいい。
今この文章を書きながら初めてまともに歌詞を読んでいたが、歌詞もまたえげつない感じでいい。
上の曲m3『アワーミュージック』の冒頭
君とは避ける話題がある
これから先のはっきりした計画や
正確な時期や
タバコの煙が煙幕のように
お酒のまわりが麻酔薬のようになって
ピントを外す役割を担ってる
気になるぜ…
バンドの構成からは予想外に”ノれる”、グルーヴのある曲が揃っていて、9曲36分あっという間。
・吉田ヨウヘイgroup『Smart Citizen』リリースツアーに行った
8/3(日)@札幌SOUND CLUE 18:30(YYGは21:30くらいかな)
LIVEのときは実際もっとごりっとした音だけどね。
イベントのトリで、すでに5バンドを見てて若干疲れてた(しかも海キャンプ明けだった)のに、それでも身体を前後左右に揺らされた。
広くないステージに窮屈そうに8人が収まり、こう言っちゃ何だけれど前にやっていた札幌のバンドとは人数的にも音的にも別の迫力が。
ただ率直な感想としては、「この人数、生だと難しい部分もあるんだな」感じる瞬間もあった。あと、女性陣がかわいい…
何はともあれ今度はRSRかなんかで見たい。
・札幌のインディーバンド hitsujiのLIVEを見た
この日は吉田ヨウヘイgroupのツアーということだが、その前にも札幌のバンドが5組ほどやった。
その3組目のhitsuji。音楽の細かいジャンルのことにはいまいちピンと来ないんだけれど、シューゲイザーやオルタナ系みたいな感じらしい。
ほぼ全員21歳の5人組、このイベントの平均年齢を大きく下げていたようだ。
そんな若者達がセッティング中にちょっと音を合わせた瞬間その音に驚いた。
ドラム、ベースにギターが3人という偏った編成だけれど、音の厚みとバランスが前のバンドとは別段に感じられた。
LIVEが始まってもそれは変わらず、意外なほどに完成度の高い曲が続いた。
特に好印象だったのが、歌が前に出ない音作り。
「ヴォーカルが上手じゃないから声が小さくていい」という意味では決して無くて、「バンド全体の音像の中においてヴォーカルという楽器はこのポジションだ」という割り切ったスタイルを自分たちで能動的にチョイスしていて、さらにはそれが素人にも見て取れたのがすごくかっこよかった。
正直歌詞は聞き取れないけど、この手のバンドは歌詞による情報なんぞ二の次でいい。
ラストの曲終盤の全員が各々の楽器を掻きむしるパートも結構な迫力があり、特にベース橋本の暴れっぷり、BRAHMANのLIVEみたいだった。
一方でMCが面白くない上に長い。長スベっていたのが残念。
何を隠そう弟のバンドで、普段の彼らに対するあまりに頼りないイメージ、相当低いハードルからの初見だったので多少のバイアスがあるのは否めないけれど。
hitsujiは文句なしに音源よりLIVEの方がかっこよかった。
また見に行きます。