ライジングサンロックフェスティバル 2014
夫です。
北海道はお盆を過ぎ、かなり涼しくなりました。
雪虫の姿が見られたとのことで、冬もそこまで来ているようです。
・RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014 in EZO に行った
8月15日から17日の朝までの2.5日間、5度目のRSRに行ってきた。
2013年は降ったり止んだりのはっきりしない天気だったが、今回はおおむね晴れ、気温も高すぎずコンディションのいいお祭りになった。
・出発、サイトの設営
毎度恒例になりそうだが、古川と麦の関東BOYSがうちに泊まり、慌ただしく準備をして7時過ぎに出発。
8時駐車場着の予定が実際は9時近くに着、予定通りにことが進まずかなりイライラしていたが、開場について荷物を背負った時にはもうすっかり興奮の方が勝っていた。
今回は弟が前日の深夜から開場待ちの列に並び始め、お陰で水場の近くのメロン角地6サイトを確保することができた。サンキューだいすけ!
大テント4つと小テント1つにタープ、最大時20人が集まった。
「SNS向きのビールが入ったぞ!」とのこと
毎度言うけれど、サイトを設営してイスとテーブルを出し、ビールサーバーのセッティングをしてると、年に一度ここでしか会えないような遠方組が続々と到着していくこの時間こそが、RSRで一番楽しい瞬間。
ベストアクトはこの20人で決定ですよ。
・15:00 レキシ(SUNSTAGE)
ほぼ無限にビールが出てくる。困る
1発目をサンステで見たのは始めてかもしれない。
前回REDで人を溢れさせたレキシのおじちゃん、凄腕揃いのバックバンドを従えて羽織袴で堂々のメインステージに。
触りに一通りふざけていきなりライブアンセムのきらきら武士。
二曲目は当然の如く怒髪天の増子さんが出てきて最新アルバムからドゥザキャッスル。
その後もエレキコミックのやついさん、スチャダラパーBOSEが登場し、キレの良い曲と笑いの波状攻撃が続いた。
ツッコミもしゃべりもBOSEが2枚くらい上手な印象だっただけに、曲に絡まないやついさんの存在がいよいよよくわからなくなった。
メインステージのトップなので去年より曲間のテンポも良く、かっちりしたLIVEをしていた様子。
BOSEの「そんなに他人の曲に脱線するからDVD出せないんだ!」というつっこみが最高だった。
・16:40 カーネーション LOVES 森高千里(RED STAR FIELD)
この曲が好きすぎて
スチャダラパーと少し被っていたのでせめて森高さんだけでも一目見たいというミーハー心から仲間とREDへ向かった。
そんなミーハー達をしっかり置き去りにして持ち時間の半分くらい森高を出さないカーネーション、曲はわからないけどかっこよかった。
ただ、僕らはミーハーなので森高の登場が待ち遠しい。「いよいよお待ちかねの」的なMC(それ言っちゃうのはどうなんだ…)で御森高が登場する時にミーハー達がステージへ前進し、ぐっと人口密度が高まった。
そこでいちミーハーとしてのプライドに火が付き、「森高がミニスカかどうかを確認せねばなるまい」という使命感から仲間を残しステージ最前へと走った。
森高の下半身がなかなか見えない。
他のミーハーのガードが堅い。
スミマセン、ゴメンナサイ、ちょっと前、スミマセン。
洋服の柄の下に見えるアレは肌色か?
肌色だ。見えた。あの位置に肌色。ミニスカだ。
ちょっと長い気もするが俺はアレをミニスカと呼ぶ。
「ミニスカ!ミニスカです!森高ミニスカです!」
仲間のもとへ走りながらそう叫び、仲間だけでなくその周りにいた他のミーハー達も少し湧かせた瞬間、裁判で「有罪」と書かれた用紙を掲げて走る人間の高揚感がいかに凄まじいかを理解した。
その興奮と次のスチャダラパーへの期待・適度に回っていたアルコールでエクスタシーに達し、「ミニスカ!ミニスカでした!」と叫び、飛び跳ねながらレインボウシャングリラへ向かう僕の姿を見ても離婚を決意しなかった妻に感謝している。
・17:30 スチャダラパー(RAINBOW SHANGRI-LA)
嫁が身につけたHIPHOPレジェンドも目を光らせていた
僕は控えめに言ってスチャダラパーのファンだ。
2010年にSUNSTAGEで見たLIVE以来だった。
スチャダラパーはなかなか北海道まで来てくれない。
ザ・コストパフォーマンスというバックバンドを従えての生音仕様。
ほぼすべての曲が一聴ではわからないほどのアレンジが入っていて、めちゃめちゃにかっこよかった。
音源で聞き込んでいる人間ほどその差に、かっこよさに鳥肌がたったと思う。
当然のごとく途中でロボ宙さんも入ってきて、キレの良いラップだけでなく、コール&レスポンス用のフリップをめくる等の甲斐甲斐しさを発揮していた。
ライツカメラアクション、GET UP AND DANCE、ブギーバック等のキラーチューン
はもちろん最高だったが、後半になると「アレはまだかな」とサマージャムへの欲求ばかりが高まっていった。
「サマージャムはやく!サマージャム頂戴!夏のせい言わせて!サマージャムはやく頂戴!」状態だ。夏限定の分、森高のミニスカより重要。
焦らして焦らしてやっと最後にやってくれた。一緒に全部歌った。最高だった。俺もスチャダラパーになりたい。
ところで今回初登場の会場デコーレーショというかインスタレーションというか
これがすばらしかった。
風船と光源が等間隔に繋げられた数百mはあるワイヤーが浮かび、さらにワイヤーの両端はスタッフが手で持ち常に会場内を移動していた。そうすることで空に描かれる巨大な弧が常に形と場所を変え、目を向ける度に新鮮な驚きと息をのむようなスケールの美しさを見せてくれた。
「風向き」と「両端点の移動」というミニマルな仕組みと、どこか儚い美しさがこの2.5日間限りの祭りに絶妙にマッチしていた。
たまたま通りかかったスタッフに声をかけ、弧の片方のグリップを持たせてもらった。思った以上に、軽かった。
・21:00 電気グルーヴ(SUN STAGE)
カニ汁¥300。悪ふざけ、ほとんど食べる身は無いけれど汁はうまかった
初めてLIVEを見て、思いの外ストイックなパフォーマンスでおどろいた。
正直、あまりノリ切れなかった。
後のサカナクションの時にも思ったが、僕はSUN STAGEではがっつり演奏する所謂「バンド」を見たいんだな、と思った。
SUN STAGEにはバンドを、ロックをどこかで求めちゃってるのかなと思った。
電グル、またいつかレインボウシャングリラやアーステントで見たい。
・23:00 BOOM BOOM SATELLITES(RAINBOW SHANGRI-LA)
これが500円だか600円だかした。散々並んだのに食べたかったものは売り切れ。アレもない、コレもない。はちょっとひどいぜ。美味かったけど
「最後の時間帯どうしようかな、試しに行ってみようかな」くらいのノリで見にいったら凄まじくかっこよかった。
数曲しか知らないけれど気がつくとモッシュピットの最前で息を切らしていた。
一番好きなKICK IT OUTの時にはステージも見ずにニコニコしながら知らない人達と身体をぶつけ合っていた。
メンバーの二人が前に出てきてしっかりかっこつけてギターを搔くのがちょっと古い
けれどがつんがつんに盛り上がる。一日目のラストに見れてよかった。
燃え尽きるように眠れた。
・二日目
毎年撮ろうとしてます
前回で味をしめた会場内シャワー、今年はオペレーションの問題か機材の問題か、予定時刻よりも1時間以上も待たされてしまった。残念。
テントに戻ってビールでも始めようかというところでtwitterで知り合った甘藍さんが遊びに来てくれ、サーバーの調子や僕の腕のせいで泡ばかり飲ませてしまった。
甘藍さん、ゴメンナサイ…来年は泡のないビールで迎え撃ちます。
その後は何となくエレカシを遠巻きに眺めに行ってサボってしまい、テントサイトに戻ってアーステントのゲスの極み乙女の人気にちょっと引き、うだうだとビールだけが進んだ。
・14:10 SPECIAL OTHERS(RED STAR FIELD)
DONGURIのモリモリプレート。ビールは付かないがものすごいコストパフォーマンス。美味しい
スペアザは一時期ほどの勢いは無い印象だけれど、2010年に初めてRSRに行った時にこの祭りの楽しさを教えてくれた、ある意味でトラウマになったバンドだ。
今回も相変わらず多幸感に溢れる、楽しさだけがあるようなLIVEだった。
すぐ前に陽気で助平な外人グループがいて、女の子に抱きついたり細長い風船をふくらませて「ガイジンチンコー!」と叫んで投げたりしてたのだが、スペアザのハッピーなステージだからそんなノリも許せるし楽しかった。1.5Lのコーラをラッパ飲みしていて、夜中に見かけた時もまだ1.5Lのコーラを飲んでいた。
絶対的なアンセム”AIMS”の想像しただけで鳥肌が立つようなイントロが響くと一気に前になだれ込み、飛び跳ねた。
この後GRAPVINEを見に行くつもりだったのに「…GRAPVINE、いいか!」となってしまい、またサボってしまった。そのGRAPVINEが凄まじく良かったらしく、大変後悔している。
・18:30 東京スカパラダイスオーケストラ(SUN STAGE)
関東BOYS
恥ずかしながら去年初めて見てそのLIVEの口の広い楽しさにすっかり好きになってしまった。
今回も最初は仲間うちで固まっていたのにあっという間に各々飛び跳ねながら散ってしまった。
ちょっと後ろに下がったら女の子チームが固まっていたので「前は楽しいゾ」くらいのノリで一人を前に押していったら、後でこっぴどく怒られた。
ちゃんひ、ごめんよ。よかれと思って…
隣のdef garageでハスキンが始まる時間になったので、嫁と途中で抜けた。
モンゴル800のキヨサクがきて、Don't worry be happyが始まった時にはもう一度戻りたくなった。
・19:20 HUSKING BEE
控えめに言って僕はHUSKING BEEのファンだが、ここ数年でLIVEもかなり見てるしいつもの感じで行ったこのステージがその後のタイムテーブルに影響を及ぼすレベルの体力的誤算を生んだ。
要は楽しすぎた。
前に行こうと思えば行ける、後ろに行こうと思えばどうにか行けるような程よいモッシュ/ダイブの激しさに加え、全曲ブレイクのポイントまでがっちり把握している。なんだか自分のホームのように感じてしまって、暴れすぎてしまった。
ラストの大名曲”新利の風”の時に、最もイラっとくる「彼女を守りながらモッシュもせず岩みたくなってる」タイプの男と最前列でかち合ってしまった。
「最高のLIVEで何してくれてんだ」という滅多に出ないヤンキーな面が顔を覗かせ、激しくぶつかったり異常に首を振ったりするPUNKな方法で威嚇したりした。
その結果、疲れた。
テントに帰ってしばらく動くことができなかった。
・23:00 Dragon Ash(SUN STAGE)
二日目の夜は直線上に天へ伸びていた
こちら(RSR予習 2日目 Dragon Ash編 - Nowchin's blog)
でも語ったようにDragon Ashだけはヤマタツよりも優先して見にいかなければならなかった。
山下達郎もすごくよかったとの評判を聞くが、DAもめちゃくちゃかっこよかった。なんならkjの顔がかっこいい。身体がかっこいい。
life gose onや静かな日々の階段を等、最近のLIVEではあまりやらない古めの曲もやってくれ、世代的にどんズバの俺の肌は鳥みたくなりっぱなしだった。
twitter内のごく一部で熱狂的に注目されているFantasistaのmcは今回パッとしなかった。
kj「ミクスチャーロックは好きですか~!! (Fantasistaのイントロが流れ始める)何でもありだかんな!セキュリティの人にありがとうって言えよ!It's too early to close da party…葬式じゃねぇんだからよォ!!!! Shak-a-Boom 着火」
— zbpt (@zbpt) August 16, 2014
・1:20 サカナクション(SUN STAGE)
原曲の面影すらないクラブミュージック風アレンジで賛否両論のサカナクション。
僕は否です。
サカナクションは前回2011年に出演して依頼JOINALIVEに出演するもののRSRには出ないという状態が続き、今回とても楽しみにしていたファン、エゾロッカーは多いはずだ。
ましてや彼らはライジングサンから羽ばたいていったといっても過言でないようなバンドだと思う。
この3年間でさらにビッグになった今のバンドに対する期待の大きさは想像に易い。それを裏切ってしまったのは疑いようのない事実だろう。
山口一郎が、サカナクションが今やりたい音楽は確かにアレなのかもしれないし、突き詰めると今はどこにもない新しい音楽に、ショーになるのかもしれない。
でもそれをこのタイミングでRSRのメインステージでやらなくても良かったのではないだろうかとは思ってしまう。
2011年に見れなかったうちの嫁、楽しみにしてたのに立ったまま寝ちゃったよ。
僕らの好きなサカナクションはまた見ることができるのだろうか。
サカナクションでテンションが下がり、体力も限界、トリのフィッシュマンズはまたしてもサボってしまった。3つめのサボりだ。
・撤収
フィッシュマンズもサボり、さらにはテントサイトのそれぞれのチームの撤収時間がばらばらだったのでまとまったお別れもできず、「終わりよければ…」じゃないがキレの悪い不完全燃焼感がちょっとのこってしまった。
それにしても今回は人がたくさん来た。
ビールも予想以上に速く片が付いた。50L。よく飲みました。
俺は年に何回か家でパーティーをするときも、できるだけたくさんの人に来て欲しいし、そういう場で知らない人と出会うのが大好きだ。
これ以上たくさんの人が集まる場所になるのもちょっと考えられないけれど、また来年、今回タープの下で一緒に過ごした顔に会えるのが今から楽しみです。
ベストアクトはこの20人で決定ですよ。