ライジングサンロックフェスティバル 2013

 夫です。

 

おブログ、しばらくサボってしまいました。

ブログでもTwitterでもそうだけど、「コレはいつか書こう」って思うと能動的に聞いたり見たり楽しむようになるのはいいことですね。

 

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2013 in EZO に行った

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8月16日から18日の朝までの2.5日間、4度目のRSRに行ってきた。

天気予報では1週間くらい前まで晴れだったのだが、突然3日間とも雨マークがついた。

これまでの3度がほぼ降られなかったので、「今年はついに降るのか」と覚悟したが、たまに降ってもマウンテンパーカのフードを被ればLIVE中に雨が苦になることも無かった。

 

・出発、サイトの設営

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当初、初日は仕事で遅れていく予定だったのだが、急に休める見通しが立った。

 

東京組の古川と麦が前日にうちに宿泊、僕の誕生日を祝ってくれたり軽くビールを飲んだりして荷造りから逃避し、日を跨いでようやく準備を始めた。

古川に至ってはチケットを購入していなかった。

 

今回はメンバーが増え、テントサイトを6つ繋げて確保することに。10時OPENの会場に8時過ぎに着き、開場待ちの列に並んだ。

ベテランの庄司を1人先行させ、見事アーステント横のメロンを6サイト確保に成功した。庄司、ありがとう。

 

実のところ、「会場に入って、サイトにテントとタープを設営し、テーブルを出してイスを並べて、少し会場をふらついて、テントに集合、乾杯してLIVEのスタートを待つ」この時間がフェスで最も楽しいコンテンツかもしれない。

 

・15:30 OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND

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弟チームや関東チームが続々とサイトに到着し、メインのSUNSTAGEではトップアクトの怒髪天の音が鳴り始め、各々狙ったステージへ動き出した。

 

一発目はほぼ消去法だったがOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND(OAU)を見に行った。

僕は控えめに言ってBRAHMANのファンなので、BRAHMANの4人とマーティン(VO.GT.ヴァイオリン)、カクエイ(パーカッション)でやっているOAUも最初の頃はチェックしていた。最近のは聞いていないけれど。

最近のBRAHMANのLIVEが好きじゃなくなってきていたので、OAUもあまり期待していなかったのだけれど、実際はものすごく良かった。

バンドとして元々曲数はそんなに無いのだろうけれど、初期の曲を多くやっていて、且つどれもがLIVE映えするようにアレンジされていたようだった。

このあたりはBRAHMANと同じだろうけど、持ち曲の中でも淘汰され、LIVEで鍛えられた曲達は文句なくかっこいい。

バンド名のアコースティックという印象からは大きく逸脱した音の厚みや強烈にひびくメロディが、REDSTAR FIELDのトップバッターとして「俺たちはLIVEを見にきたんだ」という気持ちを揺り起こしてくれた。

 

OAUが終わり、レインボーシャングリラでやっていたamazarashiをチラ見しにいった。amazarashiはそのliveの特殊な演出上、テント状のステージを締め切ってやっていたのだが、暑くてとてもじゃないが見続けられる状態ではなかった。

(その次の次に出演したCHARAもその環境のことは軽く苦言を呈していたそうだ)

もっと見たかったのに残念だった。

今年はシャングリラに入ったのはこれが最初で最後だった。

 

その後、テントへ戻る道すがらにREDで安藤祐子さんを見た。歌、上手ですね。 

 

 ・18:40 the pillows

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REDやシャングリラからテントへ戻り、レンタルしたサーバーのビールを飲んだりして、目の前のアーステントでやるpillowsを待った。

 

pillowsの曲は正直言ってハイブリッドレインボウやファニーバニーあたりの有名どころしか知らず、見るのは2010年以来の2度目でノり切れるかは不安だった。

実際、スタートしたLIVEにはあまりついていけず、不格好に体を揺らしていたが、前述の曲達のイントロが聞こえたときは拳を突き上げて叫び、サビを大声で歌った。何ならファニーバニーでは少し泣いた。

pillowsはこれからもRSRには来るだろうし、これからも大アンセム達を歌ってくれるだろう。そして僕もこれからも不格好に体を揺らして数曲だけ拳を突き上げながら熱唱すると思う。

 

この時間帯、SUNでは10FEET、REDでは奥田民生、シャングリラではCHARAと、何とも苦しいTIMEテーブルだった。

 

・00:00 稲川淳二

pillowsの後の4時間くらい、何も見てないはずだけど何をしていたのか記憶がない。

6サイトを繋げ、今回初めてタープを張った。タープはすごかった。タープの下でイスに座り、サーバーから無限に出てくる冷たいビール、おまけに雨。仕方ないでしょう。

 

何となく稲川淳二はみんな行く感じだったので、まとまって一番遠いステージBOHEMIAN GARDENまで折りたたみチェアを持って20分くらいの遠征。

各々食べ物を買ったりして稲川さんの話を聞いていたが、途中で雨が降ってきたり、疲れで寝てしまったりでイマイチ集中できなかった。

むしむしした暑い夜、喉がカラカラでいくらビールを飲んでも足りない、テンションだけはあがってどうしようもないようなコンディションでもう一度聞けたら楽しそうだなあ。

 

帰り道にREDでやってたサンフジンズ(奥田民代とくるりの岸田さん)がちらっと見えた。白衣を着て「サンフジンズは医者じゃない。医者じゃないけど病気を治してしまうかもね」というようなことを歌っていた。

テントサイトに戻ると、アースで一日目ラストのRIZEが始まるところだった。

入場規制がかかっており、ステージ横から数曲眺めた。

一度は自分のテントに戻ったが、KAMINARIのイントロが聞こえて慌てて走ってアースまで戻った。そんな感じで3時前に就寝。

 

・二日目

f:id:nauchifufu:20130817103441j:plain耳栓をして寝ていたのに朝方何度も雨の音で起きてしまった。テントから出るころには晴れていた。

 

毎年二日目の朝は手稲の温泉に行っていたが、今回初めて会場内のシャワーブースを利用した。予約はすこし面倒だったけど、二日目の朝ゆっくりできるのはほんとに良かった。来年もこれですね。

 

・12:30 KEMURI

・・・に行くはずだったのだが、雨でさぼってしまった。

 

・14:10 レキシ

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雨が上がり、REDのレキシへ向かった。

 

 レキシのおじちゃんはこれまでも何度もRSRに来ているが、初めてみた。最高だった。

5分ほど巻きでスタートして55分間で4曲?

途中でアースウィンド&ファイヤーのセプテンバーやTRFのサバイバルダンス、YMCAが混ざったりしてほんとめちゃくちゃだったけど、ぐだぐだにならないのはMCとしてのレキシの力なのか入念な練習のたまものなのか(ゲストのやついさんのくだりは若干ぐだったか)

みんながレキシレキシ言うのもわかる圧巻のステージ。

 

16:30 東京スカパラダイスオーケストラ

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今回初めてのSUN STAGEがスカパラだった。

さらに言うと、ほぼ毎年出ているスカパラを4年目にして初めてみた。

 

スカパラの前に、KEMURIをサボったことを反省して「晴れてるうちに!」とdefgarageに0.8秒と衝撃を少し見に行ってみた。

ちょっとピンとこなかった。

スカパラ、曲もほとんど知らないので仲間と中盤くらいで固まってスタートを待っていた。

スタートし、ものの10秒くらいで「ウッ!これは辛抱たまらん!」と飛び跳ねながら前へ前へと突き進んでしまった。

にわかファンでも飛び跳ねて踊れるようなキャパの広さ、途中細見さんやKEMURI伊藤ふみおさんもくるなど、盤石のステージング。

「自由に動けるスペースがあり、且つ周りがみんな踊っている」という状況のすばらしさを感じた。(後述のホルモンLIVEを経験した今なおさら)

 

テントサイトへ戻るとアースではサンボマスターが始まっていた。

ステージに近い場所にテントを張ると、座りながら聞いた気になれるのが良い。

 

・18:30 小田和正

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連続でSUN STAGEへ。食料を買って食べながら見ようと向かったが途中で雨が。なかなかやまずにそのまま強くなって、気づけば今回のRSRで一番しっかり降られたLIVEだった。

 

当然のごとく大アンセムばかりで、自転車こそ乗らなかったけれど、雨の中ステージを降りて端から端へランニングしながら歌い、再度ステージに上がる時に息を切らすどころかよりいっそう力強く丁寧に歌った姿には涙が出た(pillowsぶり二度目)

あっという間に時間が過ぎて、かなりあっさり終了の合図をした小田さんだったけど、50分やったのかな。

というかプログラム上SUNSTAGEは基本60分だけど小田さんだけ元々50分になってたんだ。

 

テントサイトへ戻るとアースでは真心ブラザーズが始まっていた。サマーヌード、確かに山ピーより抜群にかっこよかった。

 

・21:00 マキシマムザホルモン

7月末にアルバムが出て、嫁が買ってきてから少しホルモンにハマっていた。

 

シャングリラのgroup_inouと迷ったけれど、去年のSUNSTAGEでのホルモンがすごく楽しかったのと、古川や麦をモッシュ地獄に突っ込んでみたいという思いからホルモンを選んだ。

その結果、地獄を見た。ホルモンのLIVEで「地獄を見た」と書くとポジティブな意味になりそうだが、違う。楽しむ余裕すらないほどの圧力と酸素の薄さ、臭い、本物のハラペコ(ホルモンのファンの俗称)による耳元での熱唱。五里霧中。四面楚歌。

 

去年はこんなんじゃなかった。まだどこかハッピーさがあった。

みんなで笑いながら頭を前後に振って笑顔で体をぶつけ合った。

今年は胸の前で腕をクロスして、どうにか呼吸するスペースを作るだけで精一杯だった。

 

僕のポジショニングが悪かったのかもしれない。

何度も「ダイブしてセキュリティーに受け止めてもらい、この場から逃げだそう」と思った。

正直、曲をしっかり聞く余裕は無くてLIVE中の過酷な状況しか書くことができない。

俺があまちゃんで、世のハラペコたちからすると鍛錬が足りないだけなのかもしれないけれど、オーディエンス側がこんなに過酷な状況になってるのは、これからまだビッグになっていくであろうバンド側もコントロールしていかないと、怪我人が増えて弊害になるのではないかといらぬ心配までしてしまった。

ということを踏まえて、11月のレコ発ツアー@帯広で戦ってこようとおもう。

(アバラくらいなら折っていく覚悟のうちの嫁にも負けられない)

 

ホルモンの後に飲んだポカリスウェットの美味さには目がちかちかした。

 

・23:40 cero

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この時間帯はSUNSTAGEくるり、アーステント獄門島一家、REDのZAZENBOYS、BOHEMIANのcero、何ならシャングリラではまりんさんもという、とんでもないタイムテーブルだ。

 

ホルモンからしばらく休んでBOHEMIANへ。ステージが見えてくるとセッティング中のcero本人達がヴァンヘイレンのjumpのいきなり合わせ始めた。

控えめに言って僕はceroのファンだ。アルバムmy lost cityで気に入り、去年の12月に札幌でliveを見てすっかり好きになっていた。RSRに一番来て欲しかったバンドだった。このフェスのどのステージでも、昼でも夜でも、しっくりくる、最高の演奏になることしか想像できなかった。

 

そしてやっぱり最高だった。

日が暮れてから、雨が降るか降らないかのぎりぎりを行ったり来たりしていた。

結論としてはceroのlive中にも10分くらい「じゃっ」っと降った。

それを含めて最高のステージだった。

 

ceroの曲には雨をイメージさせるものが多いが、鬱々とした表現をしない。

出だしから雨を歌うcloud nineでスタートし、マウンテン・マウンテンへと続き、早々に何というか、”お祝い”みたいな状態になった。

そして3曲目のexotic penguin naightの間奏の、主にgtを弾く橋本翼さんのリフ。このRSRで一番しびれた。「うおぉー」と叫んでしまいそうになるのをぐっとこらえた。このアレンジだけで音源を発売して欲しい。というか毎liveの音源を発売して欲しい。買うよ。買う。

12月のliveではマウンテンマウンテンがそうだった。

「お願い!もっかい聞かせて!お願い!マウンテンマウンテンもっと!マウンテンマウンテンもっと頂戴!」状態だ。耳の快楽。ロックシャブだ。contemporary exotica rock orcestra 略してcero(セロ)だ。

 

ceroですごく好きなのはマルチプレイヤー集団であるメンバーが次々と楽器を持ち替えていき、特に主にbass/voをやる高城さんが弾いていたbassを、主にキーボードをやる荒内さんが受け取り、ローテーションするようにそれまでスチールパン/トランペットをやっていたMCシラフがキーボードの前に立つというような場面だ。

最近のワンマンなどではもっと大所帯になり、楽器の持ち替え等は少なくなったようだが、これは見ていてすごくテンションが上がる。

そして12月のLIVEで嫁が「妙に男性の色気を感ずる」と述べていたgtの橋本さんに僕もホの字だった。

つるっとした顔を音と一緒にぎゅんと歪ませ、ギターのネックだか腕だかわからないような細い体を捻りあげながら悩ましく演奏をする彼に夢中になってしまった。

 

そんな最強のバンド・ceroを見終えて我が人生に一片の悔い無し状態で帰路につく途中、REDでもう一つの最強のバンド・ZAZENBOYSがまだ演奏をしていた。

最強のバンドはとてもたくさんあるんだ。

我々は最強のバンドに目がないので一目散に駆け寄り、前へ前へと観客を分け入った。

 

・00:00 ZAZENBOYS(ラスト3曲から)

 僕たちがREDに着いたときには「泥沼」という定番の曲をやっていた。

普段は向井秀徳氏のアクションと発声に合わせて他のメンバー全員が音を鳴らす緊張と緩和の連続で盛り上がる曲だが、今回はオーディエンスにきっかけを叫ばさせてバンドが楽器でリアクションを鳴らす形のコール&レスポンスもしていた。

その後の「RIFF MAN」では首を振ったり手を挙げたり、今回のRSRで一番周りを気にしないで音楽に合わせて動いた。

最後は「破裂音の朝」で激しい浮遊感の中終わった。

そして、どうやら定番のネタだったらしいがZAZENもヴァンヘイレンのjumpを曲間にワンフレーズ挟んだりしていて、ceroからの流れで完全にハイになっていた僕らに「うおー!」と拳を突き上げさせた。

 

このceroからZAZENBOYSの流れが僕のRSR2013のベストアクトだった。

その後はしばらく天気が落ち着いていて、テントサイトで休んだ。

 

・04:00 MONGOL800

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興奮してかあまり眠れないまま、大トリのモンパチの時間がきた。

 

ceroとZAZENで完全に満足していたので、すごく適当な気持ちでふらっと見に行った。 

 全然知らない曲ばかりかなと思っていたら、昔の爆発的に人気が出たアルバムから多くやっていたのか予想以上に口ずさめる曲が多かった。

正直、「最高のステージだった!」とは思わないが、思い出の補正でどの曲も良かった。

高校の部活の練習中、鼻歌でモンパチを歌っていたら「そんなにいいかあのバンド笑」と、メロコアを僕に教えてくれた友人の嘲笑や体育館までの廊下とか、そんな類の景色を思い出した。この二文字を書くのは恐ろしいけれど、青春だ。

終盤のMCが少しグズグズで、天気もパッとしないまま何となく薄明るくなり、何となく僕のRSR2013が終わった。今思うとしっとりとテンションを絞って落ち着かせてくれる感じがよかった。「最後のLIVEも終わった!さて。」と。

 

嫁はSUNSTAGE前のレジャーシートゾーンの地べたに横になっていた。

 

・撤収

テントサイトに戻り、天気予報を見ると豪雨っぽい警報が出てたので休む間もなく撤収作業をした。

 

今回は20才になった弟軍団も割と良い動きをするようになり、スムーズに片がついた。(友達が撤収手伝ってるのに一番最後に起きてきた弟をみる周りの視線に心が痛んだ)

ところで今回はサーバーを用意して「ソフトドリンク飲みたいけど樽あまりそうだからビール飲むか」というくらいビールを飲んだのだが、全然酔えなかった。

毎年ウイスキー等で手っ取り早く理性を取っ払おうとしてダウンする様を見かねて、去年は途中参加で早くみんなに追いつこうと無謀な飲酒をして自サイトにげぼをしたのを見かねて、ついに誰かがクラシックをオールフリーかなんかに替えやがったのか?

酔って無ければそれなりにテントサイトを整理したり、撤収の指示を出したり、リーダーみたいな振る舞いするんだな、俺。

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古川がtofbeatsみたいだ。